日本社会情報学会合同研究大会@掛川ワークショップ

日本社会情報学会合同研究大会が静岡大学浜松キャンパスで行われるのに先立ち、掛川市竹の丸で「参加を実感できるまちづくり:オープンな情報共有と地域ガバナンス」が行われました。
田中秀幸氏(東京大学大学院情報学環教授)の 趣旨説明から始まり、
庄司昌彦氏(国際大学グローバル・コミュニケーション・センター講師/主任研究員)の
「オープン・ガバメントとまちづくりへの「参加」」
河井孝仁氏(東海大学文学部広報メディア学科教授)
「シティ・プロモーションから考える地域のメディア」
佐藤雄一氏(コンセプト株式会社プロデューサー、NPO法人スローライフ掛川)
「ライフスタイル提案型のまちづくり:掛川での実践」
田中秀幸氏
「地域SNSの利用実態と効果:調査速報」
と、4名の講師の方々による、20分ずつの講演。
その後、 意見交換・まとめ、といった流れ。
スタッフとして、ちょこちょこと動いていたので、腰を据えて話を聞けなかったの残念。
以下、庄司先生、河井先生、田中先生の講演の自分なりのまとめ。
庄司先生
・どうすれば(情報の活用やコミュニケーションに基づく)まちづくりや公共的な取組みへの「参加」が進むのか?
から始まり
・住民による自発的な協働が次々と立ち上がるような環境は、社会関係資本(ソーシャルキャピタル)が豊か。
・ネットワークは、分散型(いくつものクラスターが、緩やかにつながっている状態)
・地域SNSは多極のひとつであると同時に、たくさんの極を生み出す場。
・身近な具体的な課題の解決に向けて参加する自律した人々「エブリデイ・メーカー」がカギ
・生涯学習はエブリデイメーカーを育て、彼らが地域に貢献することを表現
河井先生
・シティプロモーション、地域を持続的に発展させるために、地域の魅力を発掘し地域内外に効果的に訴求し、それにより、人材、物財、資金、情報などの資源を地域内部で活用可能としていくこと が必要。
・シティプロモーションには地域ソーシャルメディアの活用が大切だが、個々の発信力拡大だけでは困難、)市民発信のプラットフォーム、個々の発信コンテンツ、そしてそれを編集することで、地域にとって意義を持つ。
・ただ、地域ソーシャルサイトのは、財政的な課題などがある。
・地域魅力の創造サイクル「発散」「確認」「編集・集約」「正当化」
・マーケティングの発想による支援
 ・AISASだけでなく、各段階でシェアが必要。
 ・ランディング(着地)点の整備(信頼性を提供する公式サイトと、信憑性を判断させるソーシャルサイト)が必要。
田中先生
・地域SNSの活用で、地域への関心・地域活動への参加意義が高まった可能性がある。
・また地域SNS利用者は、地域への関心・地域活動への参加意義が元々高い可能性がある。
・地域SNS利用を通じて、知り合いが増える場合もそうでない場合もある可能性がある
・掛川市の特徴として、市内ネットユーザーのe-じゃん掛川認知度が半数を超える、また町内会活動への参加者割合も高い。
午後からは、浜松キャンパスでの日本社会情報学会合同研究大会があるため、先生方の時間的な余裕がなく、意見交換のワークショップの時間があまり取れなかったのですが、参加者からも活発な発言があって、盛況でした。
もう少し、講義、ワークショップをじっくりできたらよかったのですが、これはまた次の機会を期待したいところです。

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